
【考え方を点検する】
あと半月ほどで2025年度が終わり、新しい年度がスタートします。新年度に向けて動き出すこの時期になると、いつも思い出す言葉があります。京セラの創業者・稲盛和夫さんの「人生や仕事の結果は、考え方と熱意と能力の3つの要素の掛け算で決まる」という言葉です。
能力と熱意はそれぞれ0点から100点まであり、掛け算されます。ですから、高い能力を持っていても努力を怠った人よりも、自分には普通の能力しかないと思いながら誰よりも努力した人の方が、はるかにすばらしい結果を出せることになります。ここまでは、なんとなく頷ける話だと思います。
ポイントは、これに「考え方」を掛けるところです。考え方にはマイナス100点からプラス100点まであります。どんなに能力が高く熱意があっても、考え方次第でその掛け算の結果は大きなマイナスになってしまうこともある。このことを、新年度のたびに自分に問い直すようにしています。花の村の今後を考えたとき、自分の考え方はずれていないだろうか、と。
熱意を持って仕事に取り組むことは大切です。でもそれだけでいい結果がついてくるわけではありません。考え方が花の村の目指す方向と合っていなければ、その熱意は花の村の仕事としてはマイナスに働いてしまうこともあります。
もうしばらくすると、2026年度の事業計画をみなさんに見ていただけるようになります。法人全体の計画、各事業所の計画をぜひ読んでみてください。花の村がどの方向へ進もうとしているかを確認しながら、自分の考え方の方向性を一度チェックしてみてほしいと思っています。
【施設性を点検する】
国連が「脱施設化に関するガイドライン」を出しています。障害者が施設ではなく地域社会で自立して生活する権利を保障するためのものです。このガイドラインには、施設の典型的な要素が挙げられています。その内容は以下になります。
- 介助者は他人と共有され、介助者を選択することは制限されている
- 地域から隔離されている
- 日々の決定を自分でコントロールできない
- 同居人を選択できない
- 日常生活が希望に関係なく画一的である
- 集団単位での同じ活動を強いられる
- サービス提供が父権主義的である
- 生活環境が管理されている
- 同じ環境に障害のある人が偏っている
これらの要素を「施設性」と言うそうです。障害者施設の話ではありますが、読んでいて気になったのは、花の村の各事業所にも、よく点検してみるとこの要素が当てはまる箇所があるかもしれないということです。
施設性をすべてゼロにすることが難しいのは十分理解しています。でも、そうであったとしても、薄めることはできると思っています。施設性を薄めていくための考え方のひとつとして、「参画」があると思います。参画とは、単に参加するだけでなく、企画・立案にも関わるという意味の言葉です。利用者さんや子どもたちが、自分たちの暮らしや活動を自分たちで形づくっていける関わり方です。
自分たちの事業所に施設性がないかを一度点検してみてください。もし思い当たることがあれば、その程度をどう薄めるか、参画という形に変えていけないかを、ぜひ事業所の中で話し合ってみてください。
【さいごに】
「三寒四温」や「寒の戻り」という言葉がぴったりの季節です。暖かい日があったかと思えば、急に寒さが戻ったりします。季節は確実に春に向かっていますが、こうした気候の変化で体調を崩しやすい時期でもあります。油断せず、体調管理に努めてください。

