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TOPお知らせ 2025年5月

2025年5月

法人内

【いいことも悪いことも共有を】

4月の終わり頃、地域の方から車の運転に関する苦情が寄せられました。朝礼でも報告があったので、知っている人も多いかと思います。
内容は「砂利が敷かれている私道を花の村の車がスピードを出して走るため、砂利が飛び散ってしまう。個人で敷いた砂利なので、ゆっくり走ってほしい」というものでした。

スピードが速い、運転が乱暴、道を譲ってもお礼がないなど、運転に関する苦情は、これまでも時々寄せられています。苦情があった場合は、その都度、該当の事業所に伝えて改善をお願いしていますが、該当していない事業所においても、自分たちのこととして受け止めてもらうようお願いしています。なぜなら、その姿勢があれば、改善のスピードを大きく高めることができるからです。

通常、直接指摘されなければ、自分たちの行動の問題点には気づきにくいものです。しかし、他の事業所に対する苦情であっても、自分たちのこととして受け止めることができれば、苦情が来る前に行動を変えることができます。これは事故の場合も同じで、事故の原因や背景を事業所の垣根を越えて共有することで、同じような事故を未然に防ぐことが可能になります。

さらに、より強く意識してもらいたいのが、良い取り組み、おもしろい取り組みの共有です。自分たちだけで考えると、どうしても発想が似通ってしまいますが、他の事業所の事例を知ることで、新たなアイデアが生まれやすくなります。真似をしたり、参考にしたりすることは、取り組みの質を高める大きな力になります。

花の村には13の事業所があります。情報を共有し、互いに参考にし合うことで、改善のスピードを飛躍的に高めることができます。これは、1つの事業所だけでは決して実現できないスピードです。このような情報共有ができることが、花の村の大きな強みです。この強みを最大限に活かすためにも、事業所を越えた情報共有を積極的に行うようにしてください。

【役割をつくる】

高齢者の孤立を防ぐために地域サロンの運営を始め、地域のニーズに応じてさまざまな事業を展開している団体を視察させてもらいました。その際、代表の方との会話で何度も出てきて印象に残った言葉があります。著書の中でも紹介されている内容です。

地域サロンの運営で大切なのは「役割をつくる」です。お茶飲み場が居場所になるわけではないんです。人にとっての居場所とは「役割」です。つまり、来てくれた人を「お客さんにしない」ということですね。地域サロンで、「人が集まらない」「定着しない」などの相談の大半は、運営側が一生懸命やりすぎて、参加者をお客さんにしてしまっているケースです。

これは、地域サロンに限った話ではありません。高齢者や子どもに関わる私たちすべてが、改めて意識すべき大切な視点です。花の村の事業を「介護サービス」や「保育サービス」と便宜上表現することはありますが、この「サービス」は高齢者や子どもに一方的に「してあげる」ことを意味するのではありません。高齢者の自立を支援する、子どもの発達を支援するという意味で使っています。

だからこそ、私たちが一生懸命になりすぎて、高齢者や子どもを「お客さん」にしてしまってはいけません。ではどうすればいいのかのヒントになるのが、「役割をつくる」ということです。それぞれの現場で少しでも役割を持ってもらえるようにすれば、高齢者も子どもも生き生きと活動することができるはずです。

花の村に関わるすべての人が、それぞれに役割を持ち、花の村を一緒につくっていく。そんな「自治」のイメージを持ってもらうといいかもしれません。では、役割を持ってもらうには、どのような場をつくればよいのでしょうか。どのような関わり方がいいのでしょうか。「役割をつくる」ということは、とても奥が深いテーマです。ぜひ、みなさんもそれぞれの現場で考えてみてください。

 

5月は本当に気持ちのいい季節です。もう少しすると梅雨がやって来て、その後は猛烈な暑さが長く続くはずです。こども園では、いわゆる運動会(現在は別の呼び方をしています)を5月に移しましたが、こうした動きに見られるように、年間行事の計画でも5月がますます大事になってきそうな気がしています。気候の良いこの時期だからこそ、外に出て活動する機会を意識的に増やしていけるといいですね。

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