【次世代の育成】
「福祉を担う次世代の育成」の取り組みを紹介します。中高生の企業見学を積極的に受け入れていて、先月は2校の見学を受け入れました。1校は江津高校で、デイサービスセンターのYさん、あさりこども園のTさん、さくらこども園のHさんの3人が花の村の仕事について説明し、生徒の質問に答えてくれました。
その中で「花の村では柔軟性を大事にしていると聞いたが、現場ではどのように柔軟性を発揮しているんですか?」という質問に対して、Hさんが「コロナ禍で今までと同じように行事を行うことができなくなったけど、やめてしまうんじゃなくて、この状況でもできることはないかとみんなで探りながら行事を変化させていった。その姿勢は柔軟性があってこそのものだと思う。」と答えてくれました。
もう1校は江東中学校で、担当してくれたのはデイサービスセンターのHさんです。生徒と緩和型デイサービスの利用者さんが1時間程度会話をしたりゲームをした後、その関わりの中で良かったところをHさんが1つずつ取り上げて褒めながら、利用者さんは一人ひとり違っていて、その違いを理解したうえで関わることがいかに大切なことかを丁寧に伝えてくれていました。
このように何を大切にして仕事をしているかを直接聞くことができ、生徒は福祉の仕事を理解するきっかけになったはずです。関心を持った生徒は自分で福祉の仕事のことを調べ始めるかもしれませんし、ボランティアで体験してみるといった行動を起こすかもしれません。そんなきっかけを作るために今後も受け入れは継続していく予定なので、生徒への説明をお願いすることになったときは、福祉の仕事、花の村の仕事について、みなさんの言葉で伝えてあげてください。
【自習力】
育成事業・放課後児童クラブの理念の中に『「まなび」を楽しむ力の育成』とあります。学ぶ楽しさを知り、大人になっても学び続ける自習力を身につけてほしいという思いです。学びはみんながやってるから、人より良い点をとりたいから、褒められたいから、怒られたくないからいったことからではなく、自分で必要性を理解し、自分で計画して勝手にやるもののはずです。だからこそ自習力が必要だと考えています。
放課後児童クラブでは自習力の獲得につながる体験を子どもたちに提供したいと思っています。学校で教わる教科以外にも学びはたくさんある、むしろそっちの学びの世界の方が広い、そしてその学びは楽しいことに気づいてもらい、将来の自習力につなげてもらいたいと思います。
そのためにもまず大人が自習力の実践を示すべきです。自習力といっても特別なことではありません。分からないことがあればすぐに検索して深く調べたり、◯◯のお店がよかったと聞いたらすぐに場所を調べて行ってみたりと、自分で考え、調べ、行動する力も自習力です。そんなことからも学びが広がっていくことをまず大人が実践し、その姿を子どもたちに見せていきましょう。
【地域の変化】
2004年5月開設、19年にわたって運営されていたデイサービスセンターもやいの家松平が、来年の2月29日をもって事業を終了するとのお知らせが届きました。もやいの家を利用されていた方が合歓の郷のサービスを利用するようになるといった変化が既に起きています。様々な要因によって利用者さんが急に増えたり減ったりする変化は、今後さらに増えていくと予想しています。こんな状況だからこそ大事なのは柔軟性です。周りも変わる。私たちも変わる。それを常として事業を進めていくことが大切だと再確認できました。
あと半月で2023年が終わります。分かっていてもバタバタしてしまう時期なので、いつも以上に事故に気をつけてください。そしてしっかりと体調管理をし、いい状態で2024年を迎えてください。
理事長 相山慈