お知らせ

TOPお知らせ 2025年6月

2025年6月

法人内

【医療限界社会のはなし】

6月1日に、NHKで江津市の済生会病院が取り上げられました。番組のタイトルは『医療限界社会・追いつめられた病院で』と、非常に衝撃的なものでした。そしてそのタイトルにふさわしく、内容もまた重く深いものでした。

医師不足、医師の高齢化、医療ミス。そして、済生会の機能を維持していくことが難しくなっている現状。済生会の内部で実際に起きていた出来事が包み隠さず映し出されており、病院側が相当な覚悟をもって取材に応じたことがうかがえます。

この番組には、現行の医療制度の限界や、将来的な見直しの必要性を訴える意図もあったでしょう。しかしそれ以上に、地域の住民一人ひとりに向けて、「医療の限界を共有し、当事者意識を持ってほしい」という強いメッセージが込められていたように感じました。

今回は済生会の事例でしたが、他の地域の診療所や医療機関も、同様の課題を抱えていると考えられます。そして、それらは制度改正だけで解決できる問題とは思えません。むしろ、私たち一人ひとりが医療との向き合い方を見直し、日々の行動や意識を少しずつ変えていくことが求められているのではないでしょうか。

「医療は社会全体で支えるもの」この認識を、地域の共通理解として育てていくことが必要です。これまで病院に任せてきた役割の一部を、地域や個人がどのように担っていけるか。医療の課題を病院だけの問題としてではなく、地域全体の課題、そして私たち自身の課題として捉えることが大切です。

今後も人口減少は確実に進み、医療以外の分野でも、同様の問題が次々に表れてくるでしょう。花の村の事業も決して他人事ではありません。これまで当たり前に存在していた社会の仕組みが維持できなくなることには、不安もあります。しかし、それが今、私たちが真正面から向き合わなければならない現実であることも確かです。多くのことを考えさせられる、とても良い番組でした。

【ひやりハットの考え方】

ある部署でミスが発生しました。ミスの具体的な内容には触れませんが、ひやりハットの対応については伝えておきます。

そのミスは3月に発生したもので、ミスであったと認識されたのは5月上旬。そして、ひやりハットが提出されたのは5月下旬でした。しかし提出されたひやりハットには、「3月の時点で気づいていれば取れた対応」しか書かれていませんでした。

ひやりハットの目的は、同じミスを繰り返さないために、何が問題だったのかを明らかにすることです。もし「ミスに気づくのが遅れた」のであれば、その遅れそのものも問題として扱う必要があります。つまり、ミスへの対策だけでなく、遅れたことへの対策もあわせて書くべきです。

ひやりハットは、単なる書類上の手続きではありません。ミスを責めるためのものでもなく、再発を防ぐために具体的な改善策を考えるためのツールです。その目的をあらためて意識し、ミスが起きたこととしっかり向き合う姿勢を大切にしていきましょう。

【もりハウスのひらき方】

もりハウスを地域にひらいていく計画が動き出しています。もりハウスは、入居されている方々の生活の場ですが、計画当初から「1階ホールを地域に開放する」という構想がありました。しかし、開設当時はコロナ禍の真っ只中。地域への開放計画は一時的に休止となっていました。それを、今あらためて動かしていこうというものです。

基本とする考え方、具体的なひらき方について、まとめています。他部署でも地域にひらいていく取り組みを考える際に参考になる部分があると思うので、ぜひ目を通してみてください。そして、もりハウスの地域へのひらき方について、アイデアがあればぜひ聞かせてください。

 

これからどんどん暑くなって、湿度も上がってきます。いつもの体調管理にくわえて、熱中症にも気をつけて過ごしてください。

記事一覧に戻る