【幸せは笑顔から始まるらしい】
2年前にも書いたことのある内容を再度書きます。花の村は事業を通じて地域を活性化することを目指すと理念で掲げています。ではそれをどのように実現するかですが、その1つが幸せの伝播だと考えています。幸せがどう伝わっていくかの研究があり、1.6㎞圏内で誰かが『幸せ』と言うと身近な知り合いの15%、知り合いの知り合いでは10%、知り合いの知り合いの知り合いでは6%に幸せが伝わることが実証されています。
1人の幸せが面識のない人にも影響を及ぼすわけなので、花の村が子どもや利用者一人ひとりを大切にし、一人ひとりに満足してもらい幸せを感じてもらう事業ができれば、それが地域の人にも伝播し、地域全体の幸せや安定した生活につながっていくことになります。そうやって事業を通じて地域の人に幸せを感じてもらい、地域を活性化していく流れになります。
研究ではそれが示されていますが、実際にイメージするのは難しいかもしれません。でもそれをシンプルに表現した動画を見つけました。1人の笑顔は周りの人を笑顔にするよねという動画です。花の村があることで生活が楽しいものになって笑顔が増えれば、周囲で笑顔が増える。この動画の風景を花の村から広げていきたいと考えています。
【コミュニティナースの取り組み】
コミュニティナースという言葉があります。この言葉については次の様な説明があるので、読んでイメージしてみてください。
『人とつながり、まちを元気にする』コミュニティナースは、職業や資格ではなく実践のあり方であり、「コミュニティナーシング」という看護の実践からヒントを得たコンセプトです。地域の人の暮らしの身近な存在として『毎日の嬉しいや楽しい』を一緒につくり、『心と身体の健康と安心』を実現します。
私の勝手な解釈では、医療や介護などの公的なサービスだけを頼りにするのではなく、地域の人と人をコミュニティナースがつなぐことで、地域の人同士が支え合って身体の健康や心の健康を維持していくことを目指すものだと理解しています。雲南市にCommunity Nurse Company(コミュニティナースカンパニー)という会社があり、そこの代表である矢田さんの話を聞くとかなりおもしろい活動だと分かるはずです。
花の村が行っている事業はどれも公的なものです。ではその公的サービスを充実させていけば地域の課題は解決できるかというと、決してそうではないことをみなさんもよく知っていると思います。公的なサービスでは手が届かない部分に対して働きかけることのできる、別の取り組みが必要です。花の村のサービスでは支援できない事案に対して、例えばつながりのある地域の人と一緒になれば実現可能になることもあるかもしれません。そんなことを考えるときに、コミュニティナースの実践は大いに参考になるはずです。社会福祉法人がコミュニティナースから学べることは多そうです。もしも今後コミュニティナースという言葉に出会ったら、その取り組みに注目してみてください。
【学びを行動につなげる】
研修報告が続々と届いています。2023年度の報告件数は、11月13日時点で145件とかなりの数になっています。研修に参加した人がそこでの学びを整理して現場に活かそうとしてくれている件数だと考えると、すごくありがたいことです。以前も書いたように、報告の最後の項目「研修で得られたことを業務にどう活かすか」は特に注目して読んでいます。どの報告でもその部分を整理して書いてくれているので、おそらく現場で何かしらの行動につなげてくれていると想像しています。
他の法人ですが、研修報告を出す期日は研修の3ヶ月後くらいに設定し、研修後どんなことに取り組んだか、自分の行動をどう変えたかを書いて提出してもらっていると聞いたことがあります。行動に注目している点は同じですね。花の村の研修報告は1週間以内の提出ルールを変えませんが、学びを行動につなげることには引き続きこだわっていきましょう。